コロナ禍の結婚式
apr 15, 2020 / Column昨年2020年4月に新型コロナウィルスが蔓延してから、結婚式のカタチがぐっと変わりました。
昨年の春のシーズンは、得体のしれないウィルスの驚異的な感染力に恐怖を感じ、私たちブライダルの業界にも多大な影響を与えました。
もちろんご予約いただいた全ての結婚式が「日延べ」となりました。
いつ収まるかもわからない中、手探り状態でしたが、そんな中突如として現れたのがzoomを利用しての「オンラインウェディング」です。
考えないこともなかったのですが、どう考えても、ハミングバードの思想に反しているんですよ。
こんなんならやらなくていい。とまで思っていました。
時間指定して、画面の前で。というのがひっかかってたんですよね、私の中で。
結局は、そんな需要もなかったみたいですね。
業界として何とか売り上げをあげなきゃいけないという所からの発想なのか。
需要がないのは、結婚式を挙げようとしている2人の想いにもマッチしてなかったのでしょう。
やっぱり大切なのは、その場の空気感なんだと思います。
現にハミングバードのお客様にも「どう思う?」と問いかけてはみましたが、皆さん「うーん。そういうのはやりたくない。」と。「ですよねー」って(笑)
ハミングバードの結婚式の定義は「伴侶の紹介」と「感謝を伝える」なので、その二つが必ずクリアできてないとダメなんですよ。
ダメっていうか、イヤなんです。私が。
せっかくお金をかけて結婚式をやろうと思ってる2人のために、最善の形を提案して最大限に満足してもらいたいですしね。
フォトウェディングにしても然りです。
ただ二人で写真を撮って終わりではありません。
それでは何もクリアできてないですからね。
昨年秋からは、コロナ感染予防対策に忠実に確実に従い、結婚式を開催することができるようになりました。
クラスターが怖いというのは、2人も両親もゲストも考えていることですからね。
絶対3密は防ぎますし、受付での検温や手指消毒は当たり前です。
食事中はどうしてもマスクを外しますので、お喋りされる際にご利用頂く「飛沫感染防止扇子(うちわ)」を2人には必ず準備してもらいました。(予算に組み込む)
あるカップルは、富山もようの紙で手作りマスクケースを作り、マスクケースとミニ消毒液と、扇子と席次を透明袋にセットして受付でゲストに配ったり。
「これがコロナ禍の受付グッズだよ!」と新郎新婦と三人で楽しんでました(笑)
色んな柄の扇子は、受付後好きな柄を選んで頂いたり、もちろん受付での署名は、なくなりました。お名前の確認だけで、ご祝儀を受け取り、受付グッズをお渡しする。
という流れです。お友達に受付を頼むのもやめています。スタッフで対応しています。
最近いろんな会場さんから「この先、結婚式ってどうなると思いますか?」と聞かれます。
私の見解ですが、おそらくコロナが収まっても、大きな華やかな結婚式は以前ほど行われないと思っています。
家族だけとか、親族だけとか、二部制とか。
大騒ぎするようなことも、派手な演出もあまり重要視されなくなって、無駄を省いて、本当に大切な人たちにキチンと結婚報告をしたい。ってカップルが増えるのではないかと。
お葬式も家族葬が増えてますよね。
葬式と一緒にするつもりはないですけど・・・。
結婚式は、生きているうちの一番大きなハレの日ですから。
「結婚式ってなくなっていくんじゃない?」とも言われますがそれはないと思います。
例えば、着物を着る習慣がなくなってきてはいますが、成人式には女の子はほとんど振袖を着ますよね。
なぜかというと。
そこには親の想いがあるからだと思っています。
結婚式を挙げた2人からよく言われる言葉があります。
「親が本当に喜んでました。こんなに喜ぶとは思ってもいなかったので、本当にやってよかったです。
普通の結婚式場みたいな結婚式はイヤだったんですが、自分たちの想いをくみ取ってやりたい形を実現してくれてありがとうございました。」と。
ハード面(見栄え)よりソフト面(気持ち)を大事にしています。
こんなご時世ではありますが、菅首相が11月にかけて希望する全国民にワクチン接種を終えることを実現したい。」と言われましたし、何なら2020年の国内の死亡数は前年より約9千人減少って。
減少したのは11年ぶりとか。
新型コロナウイルス対策が功を奏したんでしょうね。
インフルエンザの死亡数が2千人ほど、肺炎の死亡数が1万2千人ほど激減したそうですよ。
インフルや肺炎を止められても、コロナの感染は未だ止められない状況ではありますがコロナのお陰で、「大切なこと」を、もっとわからせてもらえたと思っています。